マイルスの死後に発売された遺作。ラッパーのイージー・モ・ビーとのヒップ・ホップ・ジャズ。
18歳、車の免許を取った僕は、よく父の車トヨタ・コロナを借りて一人高速道路に乗って神戸・北野に行っていた。
このアルバムをCDからカセットテープに録音しカーステレオでかける。一人で車で聴くのにぴったりだった。
神戸・須磨インターチェンジから第二神明に乗って西へ向かうと、垂水あたりで下り坂になりとても夜景が綺麗に見える場所がある。
僕はこの景色が好きで、高速道路を降りるまでの20分程度の時間はいつもこのカセットをかけるようにしていた。
A1. Mystery
A2. The Doo-Bop Song
A3. Chocolate Chip
A4. High Speed Chase
B1. Blow もひたすらかっこいい。
30年経った今もよく車で聴いているが、この度ようやくアナログの新品未開封オリジナル盤を入手できた。
改めてアナログで聴くと、CDに比べしっかりとした太い音でこれまで聴こえてこなかった音が生き生きと再現され、よりクールに聴こえてくる。
全く色褪せないヒップ・ホップ・ジャズ。
マイルス本人がクラシックジャズではなく最後まで挑戦を続け、遥か先をいくこの衝撃的な作品を残したことについて、僕は最高にかっこいいと思う。
レコードジャケットを眺めながら、当時アメリカで最前線の音楽シーンの渦中にいてこのアルバムを録音し、完成盤を見ることができずに亡くなったマイルスの人生にも思いを馳せてしまう。
本当に素晴らしい。
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